iPhoneのバッテリーを長持ちさせるために知っておくべき2つの原則!

iPhoneを始めとするスマホは、次々と機能が追加されて便利になってきている反面、消費電力が大きくバッテリーが長持ちしないといった問題がつきまといます。

そのため、いつでもどこでも充電できるモバイルバッテリーを持ち歩いている人も多く、今やモバイルバッテリーはスマホのヘビーユーザーにとっては必需品とも言えます。

しかし、いくらモバイルバッテリーですぐに充電できるといっても、すぐに充電しなくてはいけないほどバッテリーの減りが早いようでは手間もかかるし不便ですよね?

そこで、本記事では、iPhoneのバッテリー自体の消費電力を抑え、長持ちさせるための方法を紹介します。

この記事がお勧めな人
  • iPhoneのバッテリーがすぐ切れてしまい困っている
  • iPhoneのバッテリーを長持ちさせる方法を知りたい

iPhoneのバッテリーを長持ちさせるには

一言に「バッテリーを長持ちさせる」と言っても、意味的に大きく以下の二つに分けることができます。

  1. バッテリーの消費量を抑えること
  2. バッテリー自体の性能が劣化しないようにすること

どちらも重要な事なので、「バッテリーの消費量を減らすためのiPhoneの設定」と、「バッテリー自体が劣化しないような使い方」をそれぞれ分けて紹介します。

バッテリーの消費量を抑える

バッテリーの消費を抑えるためには、不要な機能をオフにすることが一番です。

iPhoneには便利な機能が多数ありますが、その分知らず知らずのうちに電力を消費しているので、使っていない機能は設定をオフにするだけでもバッテリーの持ちは大きく変わります。

使っていない通信設定をオフにする

使用していない通信設定をオンのままにしていると、iPhoneが勝手に接続先を探して接続しようとしたりして電力を消費します。未使用であればオフにしましょう。

Wi-Fi

Wi-Fiは位置情報機能などとも連動しており、オンにしている人も多いと思います。また、街中に無料Wi-Fiも増えてきているので、よく使う機能でしょう。

ただ、「セキュリティ面からWi-Fiは自宅でしか使わない」、「明らかにWi-Fiが使用できな場所に行く場合」等は、設定をオフにしておきましょう。

「設定」⇒「Wi-Fi」でオフにする。

Bluetooth

Bluetoothも様々なワイヤレス機器で用いられ使う機会も増えてきていますが、使用していない時間も多いと思います。未使用時でも電力を消費しますので、使わない時はオフにしましょう。

「設定」⇒「Bleutooth」でオフにする。

テザリング(インターネット共有)

モバイルルーターの代わりに、スマホのテザリング機能で外出先でPCを使う人も多いと思いますが、使用しない時はオフにしましょう。

「設定」⇒「インターネット共有」でオフにする。

AirDrop

iPhone同士であれば、写真などを送受信出来たり連絡先を交換できる便利な機能ですが、未使用時はオフにしましょう。

「ホーム画面で画面下部から上にスワイプ」⇒「コントロールセンター」⇒「AirDrop」をオフにする。

位置情報サービス(GPS機能)

経路案内やカーナビ替わりに使ったり、位置情報と連携したアプリなど使いどころはかなり多い機能です。しかし、オンにしていると常に位置情報を取得しようとするので、使用しない場合はオフにしましょう。

「設定」⇒「インターネット共有」でオフにする。

Spotlightの検索候補

ホーム画面で上から下にスワイプすると表示され、保存しているアプリ、音楽、メッセージ、連絡先、Webなどの様々な情報源から指定したキーワードで検索する機能です。

常にバックグラウンドで最新データを取得しており、バッテリーを消費するため、未使用項目はオフにしましょう。

「設定」⇒「一般」⇒「Siriと検索」⇒「Siriからの提案」をオフ

「設定」⇒「一般」⇒「Siriと検索」⇒下の方に表示されるアプリ毎に「Siriおよび提案」、「ロック画面で使用可能」をオフ

解析機能

診断データと、使用状況のデータを毎日自動でAppleに送信する機能です。

Appleが情報収集するための機能であって、使用者からしたら不要な設定なので、Apple愛が余程強くなければオフにしてしまいましょう。

「設定」⇒「プライバシー」⇒「解析」⇒「iPhone解析を共有」「iCloud解析を共有」をオフ

データローミング

データローミングは海外で使用する場合に必要な設定です。

海外に行く際は設定しないと使えないですが、帰ったきた時は設定変更しなくても特に問題ないのでついオフにするのを忘れがちです。使わない時はオフにしましょう。

「設定」⇒「モバイル通信」⇒「通信のオプション」⇒「データローミング」

アプリの設定を確認する

アプリを入れるとバッテリーの減りが異常に早くなったという経験をした人もいるでしょう。アプリ毎に項目は異なりますが、デフォルトでは様々な機能がオンになっています。不要な機能等もあるので、設定を確認しましょう。

アプリ毎の設定

アプリで設定項目がある代表的な機能を以下に表示しますので、不要な場合はオフにしましょう。

  • 通知
  • 位置情報
  • Siriと検索
  • Appのバックグラウンド更新

あまり使わないアプリの不要な設定をオフにするだけでも劇的に改善する場合もあります。

「設定」⇒ 各アプリ毎の不要な機能をオフ

iCloudの未使用項目

iCloudはデータのバックアップなどに役立ちますが、バックアップには通信が必要になりバッテリーも消費します。

iCloudの容量の節約にもなるので、不要な項目はオフにしておきましょう。

「設定」⇒「Apple ID」⇒「iCloud」

その他設定

画面の明るさを少し暗めに設定する

スマホの設定を明るくした方が画面は見やすいですが、明るくすればするほど電力消費が大きいです。

画面の見やすさは周囲の明るさにも大きく影響を受け、明るい日中に屋外で画面を見るならば画面が暗いと見にくいですが、暗い場所で見る分には多少画面が暗くてもしっかり見えます。

そのため、画面の明るさを暗めに設定し、明るすぎる場所で操作しないようにすれば、バッテリーを節約しながら快適に使用することができます。

「設定」⇒「画面表示と明るさ」

Live壁紙やダイナミック壁紙を使用しない、視差効果を設定しない

スマホのホーム画面やロック画面をお気に入りの画像に変更している人も多いと思いますが、Live壁紙やダイナミック壁紙はバッテリーの消費が大きくなるので注意が必要です。

1回あたりの消費電力は大したことはありませんが、ホーム画面やロック画面は頻繁に表示されるので、繰り返し表示される差が出てきます。

こだわりがなければ静止画にしましょう。

「設定」⇒「壁紙」

また、「静止画でも良いがお気に入りがLive壁紙しかない」という場合は、視差効果をオフにしましょう。Live壁紙等が動かなくなり静止画として使用することができます。

「設定」⇒「一般」⇒「アクセシビリティ」⇒「視差効果を減らす」をオン

手動でスリープ状態にする

iPhoneでは、ディスプレイを表示させているだけで結構なバッテリーを消費しますので、iPhoneを使わない時はこまめに手動ロックしましょう。

使わないのに表示させ続けるのを避けるために、自動ロック時間を短く設定しても良いですが、短く設定しすぎると使っている最中にスリープ状態になってしまい作業性が落ちることがあるので、手動でロックする方がお勧めです。

iPhoneのバッテリーを劣化させない

続いてバッテリー自体を長持ちさせる方法です。

どんなにバッテリー消費を抑える設定をしても、バッテリー自体が劣化していたら意味がありませんので、バッテリーが劣化しないような使い方をすることも重要です。

iPhoneのバッテリー性能

AppleからiPhoneのバッテリーにはリチウム電池が使われており、Appleからは以下の仕様が公表されています。

500回のフル充電サイクル後にも80%の容量維持

iPhoneのバッテリーはフル充電サイクルを500回繰り返した時に、本来の容量の80%を維持できるように設定されています。

因みにフル充電サイクルとは、バッテリーを累積100%分使用したのを1サイクルとする数え方で、充電した回数や、フル充電まで使用する事とは関係ありません。

例)
以下の充放電の繰り返しで、バッテリーを合計100%(1.~5.)使用したら1フル充電サイクル

  1. 100%の状態から70%まで使用:30%
  2. 30%から60%まで充電
  3. 60%の状態から40%まで使用:20%
  4. 40%から100%まで充電
  5. 100%の状態から50%まで使用:50%
  6. 50%から100%まで充電
  7. ・・・・

1.~5.まででバッテリー使用料の合計は「30%+20%+50%=100%」となる。

二段階充電:0~80%までは高速充電、80~100%までは低速充電(トリクル充電)

Appleのリチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量の80%までは高速充電し、その後、低速のトリクル充電に切り替わります。

すぐに電池を使うためには高速充電は魅力的ですが、大量の電流を段時間で電池に流し込むため電池に対する負荷は大きくなり劣化に繋がります。

そのため、iPhoneでは、使用するのに十分な充電容量である80%までは高速充電で、80~100%までは、電池の劣化を抑制するためにトリクル充電と呼ばれる低速充電となるシステムを採用しており、電池の利便性とバッテリー性能維持のバランスを意識した作りとなっています。

バッテリーが劣化する条件とは

高温環境下での使用

温度が高い条件で使用するとバッテリーは劣化します。充電時しながら使用すると、バッテリーが熱を持ってしまうので、劣化を早める原因となるので注意しましょう。

Appleでは、iPhoneをはじめとするiOS機器は0~35℃での使用を推奨、保管場所は-20~45℃を推奨しています

フル充電に近い状態での使用

バッテリーが常にフル充電に近い状態で使用した場合と、常に50%程度の状態で使用した場合では、同じくらいの使用時間でも50%程度で使い続けたほうが圧倒的にバッテリーの劣化を防ぐことができます。

一度に使用する容量が多い

「100%~0%まで使いきってから充電」を10サイクルよりも、「100%~50%まで減ったら充電」を20サイクルの方がバッテリーの劣化は抑制でき、1.5倍も長持ちするといったデータもあります。

一度に大量に使うのではなく、こまめに充電しながら少しづつ使う方がバッテリーは長持ちします。

iPhoneのバッテリーを劣化させない使い方

以上を踏まえると、iPhoneのバッテリーを劣化させないための使い方は以下になります。

  • 充電が20~80%の範囲で使用
  • こまめに充電し100%まで充電しない
  • 充電しながら使用しない

まとめ

iPhoneのバッテリーを長持ちさせるためには、バッテリーの消費量を抑え、バッテリー自体が劣化しないような使い方をすることが大切です。

ちょっとした設定や使い方を変えるだけで大きく変わるので、試してみて下さい。

  1. バッテリーの消費量を抑える
    不要な機能や未使用の設定はオフにする
  2. バッテリーが劣化しないようにする
    充電が20~80%の範囲でこまめに充電し、充電しながら使用しない