宝くじといえば、誰もが一度は1等当選で億万長者になることを夢見たことがあるのではないでしょうか?
私も、『もし1億円あったら何に使おう?』などとよく妄想したものです。
しかし、現実はそんなに甘くはありません。残念ながら宝くじの高額当選の確率は驚くほど低く設定されています。
ただ、そんなことはわかっていても、「もしかしたら!」を期待して夢を見るために宝くじを買う人は後を絶ちません。
また、宝くじを買った人からしたら「当たる確率なんてほとんどない」みたいなデータを見たってテンション上がりませんよね?
それよりは、実はこんなに億万長者がいるんだといった前向きな情報の方が、わくわく感が増してきます。
そこで今回は、タイトルにもあるように、宝くじに関して「もしかしたら?」を期待できるような前向きなデータを紹介します。
データで見る宝くじの楽しみ方
宝くじには、「ジャンボ宝くじ」「全国通常宝くじ」「ブロック宝くじ」などいくつかの種類がありますが、ここでは高額当選でお馴染みの「ジャンボ宝くじ」に限定します。
ジャンボ宝くじは年に5回発売される大型の宝くじになります。
- バレンタインジャンボ宝くじ:2~3月頃
- ドリームジャンボ宝くじ:4~5月頃
- サマージャンボ宝くじ:7~8月頃
- ハロウィンジャンボ宝くじ:9~10月頃
- 年末ジャンボ宝くじ:11~12月頃
宝くじの当選確率
ジャンボ宝くじの当選金額や本数は、回によって異なりますが、2016年の年末ジャンボの当選確率は以下のようになります。
当選金 | 当選確率 | |
1等 | 7億円 | 1/2000万 |
1等 前後賞 | 1億5千万円 | 1/1000万 |
1等 組違い賞 | 50万円 | 1/10万 |
2等 | 1500万円 | 1/100万 |
3等 | 100万円 | 1/10万 |
4等 | 1万円 | 1/1000 |
5等 | 3千円 | 1/100 |
6等 | 300円 | 1/10 |
ジャンボ宝くじの1等の当選確率は1/1000万くらいであることが多いですが、2016年の年末ジャンボでは1等の当選確率は1/2000万です。
このジャンボ宝くじの1等当選確率(1/1000万)は、良く他の確率との比較で例えられ、いかに当たらないかといった事を強調されます。
- 雷に打たれる確率
- 1年間に交通事故で450回死ぬ確率
- 100kgの米の中にある1粒の米粒を探し出す確率
当選確率を上げるために、複数枚買う人も多いと思いますが、ジャンボ宝くじは1枚300円なので、3000円で10枚買っても1/100万です。
年間5回のジャンボ宝くじを毎回10枚買っても、1/20万にしかなりません。
億万長者になる確率で見た場合でも、前後賞の分当選本数も増えるので確率は上がりますが、それでも3/1000万~3/2000万です。
こんな確率を見たら、とても当たる気がしませんよね?
宝くじは高額当選の確率が低く期待値も小さいこと、お金持ちはあまり買わないことなどから、「宝くじは貧乏人に課せられた税金」のように揶揄されるようになったのだと思います。
宝くじの購入状況
宝くじはどの程度の人が購入しているのでしょうか?
「宝くじ公式サイト」などを見ると、H28年に実施した宝くじの購入状況に関する調査では、以下のようにデータになっています。
- 最近の1年間に宝くじの購入した人数:5219万人※
- 宝くじの平均購入金額:26650円(非購入者含む平均:13550円)※
- H28年の宝くじの売り上げ:8452億円
- H28年のジャンボくじの全体の売り上げ:3746億円※※
※平成28年4月実施(一財)日本宝くじ協会調査(対象18歳以上男女9,718人 有効回収サンプル6,005)
※※参照 「年末ジャンボふるわず 宝くじ売上額、2年ぶり減」 ←参照記事削除
宝くじを購入可能な18才以上の人口が1億ちょっとなので、最近の1年間に宝くじを購入した人数は約50%にもなります。
2人に1人は宝くじを購入しているという事になりと考えるとすごい人数ですよね。
宝くじ公式サイトの情報なので、もしかしたら数字が大きくなるようなアンケートの取り方をしているかもしれませんが、それにしてもかなり多くの人が宝くじに夢を見ていることが分かります。
また、宝くじの1等当選金である5億でも大金ですが、宝くじの売り上げはジャンボくじだけで3746億円と桁が違います。
宝くじの売り上げの40%程度は公共事業などに使われているので、宝くじを購入することで社会に貢献している、と思えば、宝くじを買うモチベーションにもなると思います。
億万長者の人数は
では、毎年どれくらいの人数の人が億万長者になっているのでしょう?
以下のサイトに当選口数がまとめてあるので、そのデータを引用させてもらいます。
2016年(H28年)の宝くじの当選口数を抜粋すると次のようになります。
- 1億円以上:408口
- 1000万以上:2214口
なんと、1億円以上が年間400口以上も出ているのです。
400口も当たっているんだったら、自分が当たってもおかしくないではないかと思ってしまいますよね?
今回はこの当選口数のデータ、および前述の宝くじ購入状況のデータを用いて、2種類のパターンで当選確率についても算出します。
※複数口の当選者がいない、宝くじの購入者、当選は全てジャンボ宝くじという前提です。また、データ取得時期が微妙にずれており、本来はそのまま使用できないデータ同士で算出していますので、参考程度に考えて下さい。
- 購入人数と当選口数から、当選確率を算出
- 売り上げ・平均購入額から購入人数を算出し、当選口数と合わせて当選確率を算出
1. 購入人数と当選口数から当選確率を算出した場合
最近1年間の宝くじ購入人数が5219万、当選口数は1億以上が408口、1000万以上が2214口とすると、年間の億万長者数、1000万以上の当選確率です。
- 億万長者:408 ÷ 5219万 = 1/12.8万
⇒約13万人に1人 - 1000万以上:2214 ÷ 5219万 = 1/23572万
⇒約2.4万人に1人
2. 売り上げ・平均購入額と当選口数から当選確率を算出
まず、ジャンボ宝くじの売り上げ:3746億円、平均購入金額:26650円より購入人数を算出します。
購入人数 = 3746億 ÷ 26650 = 1406万人
宝くじの公式サイトのデータだと、購入人数はおよそ5219万となりますが、売上金額と平均購入金額から購入人数を算出すると1406万人になるのです。
この購入人数1406万人と、当選口数の数値を使って当選確率を算出すると次のようになります。
- 億万長者:408 ÷ 1406万 = 1/3.4万
⇒約3.4万人に1人 - 1000万以上:2214 ÷ 1406万 = 1/6349
⇒約6400人に1人
なんと、年間3.4万人に1人は億万長者になっているという計算になるのです。
まとめ
- 宝くじの1等が出る確率:1/1000万~1/2000万
- 宝くじで億万長者になる確率:3/1000万~3/2000万
- 宝くじで億万長者になる確率(人数より算出):1年で約13万人に1人
- 宝くじで億万長者になる確率(金額より算出):1年で約3.4万人に1人
- 宝くじの1億円以上の当選口数:408口
いかがだったでしょうか?
普通に宝くじの当選確率で考えると、億万長者になれる確率は何百万分の1と全然ピンとこない確率になってしまい、当たる気がしなくなってしまうでしょう。
宝くじの楽しみ方としては、当たった場合の当選金の使い道を考えることが王道ですが、より宝くじを楽しむためには、「もしかしたら本当に当たるんじゃないか?」と期待感を膨らますことも大切です。
実際、データを自分の都合の良いように捉えたり計算したりすると、「年間400口数以上も1億以上当選している」「数万人に1人の割合で億万長者になれる」というように解釈することもできるのです。
この手法のポイントは、算出の細かい前提や条件などにこだわらず、「年間400口数以上も1億以上当選している」「数万人に1人の割合で億万長者になれる」というポジティブな結果のみを信じることです。
ただ、生活費まで投じるような買い方はお勧めできませんので、小遣いの範囲で楽しむようにしましょう。