「独り言」の驚くべき効果!集中力を高め気持ちを落ち着かせるのでパフォーマンスが向上

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職場や学校にぶつくさと独り言を言いながら作業をする人っていますよね?

周りにとっては迷惑この上ないですし、知らない人がぶつぶつ言っていたら少し怖いですが、実はこの独り言、上手に活用すれば作業の効率や自分のパフォーマンスを向上させることができるのです。

今回は、独り言のもたらす様々な効果を紹介します。






そもそもなぜ独り言を言うのか

心のバランスを取るため

孤独や不安、ストレスなどをため込んでいる人が独り言を言う場合は心のバランスを取るためとされています。

マイナスの感情を言語化して声に出すことで、心理的ストレスがケアすることができ、『自分の声』を耳から聴くことで安心感を得ることもができるのです。

そのため、人は不安やストレスなどのマイナスの感情を強く抱いている時に、自分の心が押しつぶされないように独り言を発し、心理的ストレスを低減し、心のバランスを取っているのです。

思考を整理

独り言によって、自分の考えや気持ちを言語化することで、自分自身が確信を得たり、納得したりすることもできます。

そのため、仕事中などに、ぶつぶつ独り言を言いながら作業をする人がいますが、あれは声に出すことで自分の思考を整理、確認し、納得しながら進めている可能性があり、仕事の効率化に繋がっているのかもしれません。

このような人に対して無理に独り言を辞めさせると、仕事に悪影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう

あの天才も独り言が多かった

有名なところでは、アインシュタインが独り言が多かったとされています。

また、スティーブジョブズも、朝起きると鏡の中の自分に向かって問いかけることで、自分に変化が必要かどうかの目安にしていたそうです。

独り言の驚くべき効果

認知機能を強化

声を出すことが、脳の活性化に繋がるといった研究結果があります。

米国のウィスコンシン大学の実験で、様々な絵の中から対象物を探し出させる時、片方のグループだけ対象物を声に出しながら探させたところ、声を出すグループの方が見つける速度が速くなったのです。

また、同大学の別の実験では、20人の被験者に対して、スーパーで購入する対象物の名前を告げ、対象物の名前を口に出しながらスーパーに行くグループと、何も言わずにスーパーに行くグループの二つに分け、どちらが早く対象物を探し出せるかを調査したのです。

その結果、口に出しながら探した方がより短時間で対象物を見つけ出せたのです。

対象物の名前を声に出すことで、脳が活性化され認知機能が一時的に強化され、見つけやすくなったと考えられています。

しかし、注意すべき点があり、声を出すしながら探すことが効果的なのは、声に出している物の見た目を知っている場合だけで、見た目が分からない時は、逆に自分を混乱させてしまうそうです。

この実験では、物を探すことに注目していますが、認知を必要とする作業なら同様の傾向が得られると考えられます。その場合、作業と独り言の関連性が低いと能率が下がってしまうようなので、独り言は関連することだけにする必要があります。

参照 Self-directed speech affects visual search performance

学習効果を向上させる

これは特に赤ちゃんや子供によく見られる現象ですが、自分に話しかけるように声に出しながら作業することでその動作に集中するため、効率的な学習になるのです。

例えば、おもちゃを片付ける時に「このぬいぐるみはこっちの袋で、ボールはこっちの箱」など独り言で実況しながら作業することがあります。これは、言葉にすると同時に、ぬいぐるみの形状と袋のサイズの関係や、ボールとぬいぐるみの違いを確認し、覚えているのです。

こういった言語化の行為は、靴ひもを結び方などのように、順序が必要なアクションでは的確な行動にもつながります。

考えを整理できる

上述のように、声に出すことで、思考を整理することができます。また、思考の整理に加えて、問題を声にすると神経を静めることにもつながるため、重要で難しい決断をする時や、その決断が正しいかどうか判断を下す時は口に出した方が良いと言われています。

また、カリフォルニア大学の調査では、頭のよい子どもの方が、自分の思考を整理して言語化することができるため、独り言を言いながら問題を解く子が多いといった結果が得られています。

目標達成の力になる

自分の目標を声に出すことで、目標に対する思いを強くし集中することができます。そして、投げだしたくなる気持ちを抑え、目標に対する不安も取り除いてくれるので、目標達成の力になるのです。

また、頭で考えている時はいかにも困難で達成が難しそうに感じる目標でも、いざ声に出してみると、本質的には意外と簡単でシンプルだということに気づくこともありあます

パフォーマンスが向上

イギリスのケント大学の研究によると、独り言=セルフトーキングはいわゆる自己暗示のようなものであるため、独り言によりパフォーマンスが向上するといった結果が得られています。

二つのグループに分かれランニングマシンで運動してもらい、1度目の測定では、8割の程度の力で漕いでもらい、限界を感じたところでストップします。
その後、片方のグループはセルフトーキングを行わずに、もう一方のグループでは自分を励ますセルフトーキングを行いながら、2週間そのマシンでの運動をしてもらった結果、セルフトーキングを行ったグループの方が走行距離が伸びたばかりか、疲労感も軽減されるという結果が出たのです。

参照 Talking yourself out of exhaustion:the effects of self-talk on endurance performance.

自分を落ち着かせる

上述のように、独り言は自分の心のバランスを整えるセルフケアの効果もありますが、より効果的な方法が心理学者Ethan Krossさんにより報告されています。

「人前で話すこと」を対象にした実験で、被験者は、聴衆とビデオカメラのそれぞれの前で「夢の仕事を手に入れるための条件」についてスピーチをするというものがあります。この時、被験者にメモは許されず、準備時間も非常に短く設定しました。

この時、「私」「自分」といった一人称を使わずに、二人称や三人称、自分の名前で呼びかけた人の方が、一人称を使った人より落ち着いてよいパフォーマンスを発揮できたという結果になったのです。

「私」や「自分」という一人称を使わないことで、自分に対して精神的に距離を置くことができ、客観視することができます。現在の精神状態や、緊張したり不安を抱えている自分と距離を置くことでさらなる洞察が得ることができる、言い換えると、頭の中の批評家を黙らせることで、考えたり一歩引いた視点を持つためのスペースが生まれるため、と考察しています。

そして、自分の名前を呼んだり、非一人称を使う人は、自分のパフォーマンスに自信を持つことができるようになったり、恥じたり落ち込んだりすることが少ないことも発見しました。

参照 How to Silence Your Irrationally Harsh Inner Critic

独り言の注意点、病気の可能性

独り言が多くなる病気の代表例

独り言が多くなる病気としては、統合失調症、うつ病などがありますが、発達障害、自閉症スペクトラム障害でも独り言が多くなることもあります。

病気の場合の独り言は、幻覚や妄想に対するリアクションとして発せられるので、誰かに対して話しかけるような感じだったり、突然怒る、笑うといった特徴があります。

良い独り言、悪い独り言

独り言には、ある種の自己暗示の効果もあるため、ポジティブな感情と結びつくこと、集中できること、など自分にとってプラスに作用する言葉をつぶやくように心がけましょう。

不安を言葉にすることで落ち着く効果もあると紹介しましたが、不安ばかりを繰り返していると、落ち着くどころかさらに不安になり暗い気持ちになってしまう可能性があります。

また、自分のダメな部分や、人の悪口などネガティブな独り言も要注意です。その言葉のイメージが頭に定着してしまうリスクがあります。

おわりに

精神疾患の患者のイメージがあるせいか、独り言は危ない人との印象がありますが、有効に活用すれば、自分の日々のパフォーマンスを大きく向上させることができます。

何の準備も必要なく手軽にいつでもどこでも行うことができるので、是非取り入れてみて下さい。