「再生:▷」「停止:☐」の記号はどうしてあの形なの

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再生、停止_記号

電車に乗っていたら、広告に東大ナゾトレの問題がありました。

三角形と四角形の形に該当する言葉を入れるようです。

私はかなり迷い、なかなか解答が思いつきませんでしたが何とかひねり出しました。

答えは「しせい」です。

私はナゾトレの問題も気になったのですが、それよりも「再生:▷」「停止:☐」の記号はどうやって決まったのか?といったことが気になったので、調べて考察してみました。

再生、停止の記号はどうしてあの形なの

記号は規格化されていた

実は、音楽や映像に使われているおなじみの再生ボタン「▷」、停止ボタン「☐」などの記号は、ISO規格と言われる国際規格(ISO 7000/IEC 60417)で規定化されており、全世界共通のものとなります。

ISO規格とは、国際的に通用する規格を制定する組織であるISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)が定めた規格を指します。
(ISO:スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関)

また、元々は、電気工学、電子工学関連の技術を扱う国際的な標準化を行う団体であるIEC(International Electrotechnical Commission)と、それぞれに別の記号を規格していましたが、2004年6月に「機器・装置用図記号」として統合された規格となりました。

因みに、日本でもISOを元に日本語に翻訳した、JIS規格(Japanese Industrial Standards:日本工業規格)として規格化されています。

これは、機器やソフトウェア毎に表示が異なるとユーザーが混乱することから、規格化されたのだと思われます。

各記号の由来は

再生、停止などの記号は、下表のような三角や四角、円(丸)や、それらの記号の組み合わせが良く使われています。

  項目 記号 機能
三角 再生 ◀、▶ 通常右向き「▶」が多いが、上向きに挿入するカ
セットテープや、裏面を再生する場合は左向き
「◀」の場合もある
再生一時停止 ▶ll 左側に右三角「▶」、右側に縦長の長方形「ll」
を横に並べた記号が使われることが多い。停止ま
たは一時停止中だと再生
早送り、早戻し ◀◀、▶▶ 右向きの三角を二つ横に並べたもの「▶▶」は早
送り、左向きが「◀◀」が早戻しで使われる
次曲、前局ボタン l◀、▶l
l◀◀、▶▶l
右三角「▶」の右側に縦長の長方形「l」が次曲
に送る、左三角「◀」の左側に縦長の長方形
「l」が前曲によく使われる。左右の三角は二つ
並べる場合もある
四角 停止 正方形の記号が使われることが多い
録音、録画 円を使われることが多く、通常赤で色付けされて
いる

三角は、進めたり戻ったりと移動する操作の際に様々な形で用いられていますが、四角は停止、円は録音・録画で用いられます。

因みに白抜き、黒抜きは、どちらでも良いようです。

では、なぜそれぞれ「三角:△」や「四角:☐」、「円:〇」といった記号が使われるようになったのでしょうか。

残念ながら明確な由来を見つけることはできませんでしたので、以下は私の私見、考察になりますのでご注意ください。

まず、それぞれの記号が象徴するものをみてみましょう。

  • 三角形
    三角形は数字の3と象徴体系を共有し、始まり・中間・終わりを表し、一説には古代の人たちが最も神聖視していた形とも言われている。
    三角形には「成長」や「拡大」をもたらす意味もある。
  • 四角形
    「四角形」というモチーフは、あらゆる形のなかで最も完全な形態を表すとされている。
    古代の人たちは、四角形の4は、世界を構成する数。四大元素の「火」「土」「風」「水」、春夏秋冬を表す四季、人間の身体を構成する「頭」「胴体」「脚」「腕」の四つの部分、東西南北の四つの方位、キリスト教の象徴である十字架など、この世界を構成しているものすべてが、「4」という数字で表現されている。
    このように四角形は、世界の完全性を表している。
    また四角形は、あらゆる物事を安定させ、すべてを包み込み、固めて形づくろうとするパワーを持っている。
  • 円・丸(球)・楕円形
    始まりも終わりもないため、完全性・永遠・完璧さの普遍的な象徴で、神・地球を循環する水・生のサイクルを示す。
    「円」のモチーフは、決して途切れることのない連続性や永遠を表わしてもいる。

三角は、象徴的にも「始まり」を表していることから、「再生」の記号に使われたということは特に違和感はありません。正三角形「▲」ではなく、左右の三角形「◀、▶」が使われていたのは、進む「←」、戻る「→」といった矢印からきているのかと思われます。

四角は、象徴に「安定」、「固める」といった表現が含まれることから、動きが少ない図形といった感覚で「停止」に使われているのではないでしょうか。

は連想が難しかったのですが、象徴が「永遠」を表していることから、「記録すること→永遠に残すこと」、といったような感じで、円の記号が用いられたのではないでしょうか。

まとめ

再生▶、停止■といった記号は、ISOといった国際規格で規定されており、万国共通という事が分かりました。

各記号は、恐らく記号が持つ象徴的な意味より「再生は▶」、「停止は■」のように当てはめられたものと考えられます。

参考元:Wikipedia「録音録画再生機器のボタン

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